顕熱と潜熱について

空調

顕熱と潜熱は、物質の温度変化や状態変化に関する熱の種類です。

顕熱とは

ある物質に熱を加えたり、熱を除去したりすることによって温度が変わる熱を顕熱と呼び、温度の変化です。

潜熱とは

水の熱を除去して凍結するとき、水が0℃に到達してから氷への状態変化に使われる熱を潜熱といいます。状態変化の際は、温度は一定に保たれます。

潜熱の種類について

  • 液体⇔気体 (蒸発、凝縮、気化、液化) 【例】水、冷媒
  • 個体⇔液体 (融解、凝固、凍結)    【例】氷、ろう
  • 固体⇔気体 (昇華、凝固)       【例】ドライアイス

水の三態変化にいて

水は標準大気圧のもとでは0℃で凍結し、氷に変わります。このとき、333.6kJ/kgの凝固の潜熱が必要です。さらに、水が沸騰して蒸気に変わる際は、2256kJ/kgの蒸発の潜熱が必要になります。水が顕熱変化する際の比熱4.187kJ/kgと比べると潜熱変化に必要な熱量は非常に大きいかがわかります。水以外にも当てはめることができ、エアコンは冷媒の潜熱変化を利用しているため、効率が良いことが伺えます。

-20℃の氷を120℃の加熱蒸気に変化させるのに必要な熱量を示します。

-20℃氷を0℃氷に加熱 2.04kJ/(kg・K)×20K     =40.8kJ/kg

0℃氷を0℃水に変化                =333.6kJ/kg

0℃水を100℃水に加熱 4.187kJ/(kg・K)×100K    =418.7kJ/kg

100℃水を100℃蒸気に変化             =2256kJ/kg

100℃蒸気を120℃蒸気に加熱 2.05kJ/(kg・K)×20K =41kJ/kg

コメント

タイトルとURLをコピーしました